ハロー、今君に素晴らしい世界が見えますか?
13日の金曜日。昼下がり。例のチェーンソーを持った彼は今日も現れはしないだろう。
昨日まですこぶる雨の降っていた東北でも、今日からは気温が上がってモヤモヤモヤモヤモヤモヤ。仲良しの友達は寝坊だろう。一向に既読は付かず、緑色で囲まれて連続した二つの文章が宙ぶらりん。1人で6階の他より少し大きい教室で講義を受けている。
漫画を読みふけてる男の子。あ、4冊目。
後ろの方に座り、大声で話してる女の子。みんなに、みんなに聞こえてる汚い言葉。煩い声。下品な感性。大学生とは思えない拙い知性をひけらかしながら。ん?というか"大学生らしさ"ってなんだろう。少なくともいい意味では使われないだろうな。
携帯弄ってる生徒がほぼ全員。奇妙な光景。ちらっと後ろを振り返ると黒いまん丸がずらり。
マイクを使っても全然聞こえないくらいの声の大きさで話す初老の女講師。話し方に経験が滲み出てる。「こなし」ぴったりの言葉。ただこなしている。誰を注意するでもなく、抑揚のない口調でパワーポイントをただなぞり話して行く。
気怠い空気が流れていく。なにも生み出さないようなねっとりまとわりつくこの感覚。逃げ出したい。いますぐこの教室から出て電車に飛び乗り家に帰ってこの前ゲオから借りてきたトゥルルさまぁ〜ずみて大爆笑したい。
だけどもだけど、まだ講義あるし、帰ったらまっすぐバイトへGOだし、自分の望んだ日常って実は1番訪れにくいと思う。まぁ荒んだ日々を送っていて、そのときにそう思うんだから当然か。
前置きが長くなったけど、
タイトルの
「ハロー、今君に素晴らしい世界が見えますか?」
この言葉を聴くたびにガツンと、くる。
ちなみに作詞もこの人。
素晴らしい世界なんて見えないよう。どこを見ても腐った日常しか見えない。
対人で関わると人のいいとこしか見えないんだけどなぁ。それもどうかと思うけれど。
これからどんどんあったかくなってまた違った見え方がするのだろう。
汗かくの嫌だけど、すごく嫌だけど、代わりに居心地の良い観え方で生活が送れたらいいなぁ。
あ、既読がついた。
一緒にご飯を食べることにしよう。学食の、クソまずいラーメン。
♪ なんとなく僕たちは大人になるんだ/銀杏BOYZ