Bitter Sweet

ときめきたいったらありゃしねえ

掘り炬燵を囲んで





自分が満ち満ちた時間を送れているのは粗、いや、全て他人のお陰だ。僕の場合は。
感謝と尊敬と配慮の入り組んだ空間というものは最高に気持ちが良い事を改めて知った。お酒なんか飲まなくても酔っ払えるし、それは頬も紅潮してしまうものだ。
「寝ないでね!」だなんて。皆だって、そこにあるものに全てを委ねても良いなと思えたら目を閉じたくなるだろう。
全部聴いてる、聴こえてるし、感じてる。自分の持ち得る感受器の一つ一つで居心地の良さを享受していってから最後に目を開きたい。
そこにはやはり素晴らしい光景が広がっていて、僕が寝てしまわないか怪訝そうな顔をして伺っている彼らがいる。


二つ借りている内の一つの部屋に集まって、
折角の広い部屋の三分の一位に固まって、
真冬なのに窓を開けた。
篭った熱気と畳の匂いが抜けて、降り始めた雪が潮風に乗って縁に届いた。




いい歳末だ。
クソったれな2年間を過ごしてきて、これからも下らない2年間をただ熟すのだと思っていた。
何を起こすわけでもない僕が世界を変えることは出来ないと悟っていた。



いい仲間に出会えて本当に良かった。それに尽きる今年一年。あまり忘年しなくて良いと思えるような。







あ、今年を締めるにはまだ早いか。
書くことが無くなってしまう。




嵐が去った後に飲んだ珈琲は程よく脳に沁み渡り、
僕にとっての彼らの様に
彼にとっての僕がほんの少しでも、産毛ほどでも良いから生きる上で足しになれればいいなと、そう思うには丁度良かった。



































♪ビューティフル/サンボマスター