Bitter Sweet

ときめきたいったらありゃしねえ

ひしゃげた襟元が気になって







駅に向かって道路沿いを歩く僕の鼻の前を、焦げたエンジンの匂いが横切った。
悪くない。



20時30分
会話をしている相手の顔が見えにくくなって漸く、日常を取り戻した。
昼下がり位からだろうか。現状を報告して、過去を洗って、将来を語った。
持ちつ持たれつでは無いけれど、それ程まで信頼できる相手との時間は至高だ。
図書館に籠り、たった10数ページに縛り付けられながら、意識が宙に浮いたままで問題に取り掛かるよりは随分時間の流れ方が違う。

みんなみんな、踏ん張ってる。
たくさんたくさん背負って、前を向く。

照明が点く頃になって僕は饒舌になっただろうか。芝生の上にある木の椅子にもたれ掛かって、桜の舞う中で目を見て話すには余りにも気恥ずかし過ぎる。



あと1年。
一昨年まで楽しくなかった学生生活が、去年から何だか弾む様になった。
彼等彼女等に出会うのが少しばかり遅かったな、なんて何度思ったかわからないけれど、先ずはしまっておいても良いだろう。
あと1年しか
と言う彼女を横目に僕は、その先もずっと変わらないメンバーで話す風景を描くんだ。




原付での帰路はきっと寒い。名前も知らない様な細かい虫が群れをなして飛びかかってくるし、カナブン的なあいつも僕の目を目掛けて突っ込んで来るんだ。
でも、恐らくへっちゃら。
全てを上手くイメージする事の出来るきっかけなんてこんなもんなんだ。











































































♪Diamond/HAWAIIAN6